食卓を彩るご馳走として人気のハムと生ハム。「どちらも豚肉だけど、一体何が違うの?」「製法や価格にはどんな秘密があるの?」見た目や食感は似ているようで、実は奥深い違いがあるハムと生ハム。
この記事では、そんなハムと生ハムの違いを徹底比較!製法から歴史、そして気になる価格まで、それぞれの魅力を深掘りしていきます。
これを読めば、あなたはきっとハムと生ハムの賢い選び方や、より美味しく味わう方法を知ることができるでしょう。
結論!ハムと生ハムの最大の違いは「加熱」の有無だった!
食卓でおなじみのハムと生ハム。どちらも豚肉から作られますが、その最大の違いは「加熱」工程にあります。一般的にハムは、豚肉を塩漬けにした後、スモークしたり茹でたりと加熱処理を施して作られます。これにより、日持ちがよくなり、独特の風味が生まれます。
一方、生ハムは、豚肉を塩漬けにした後、加熱せずに長期熟成させて作られます。乾燥と熟成によって旨味が凝縮され、しっとりとした食感が特徴です。この「加熱」の有無が、ハムと生ハムの風味や食感、保存方法、そして価格に大きな違いをもたらしているのです。
徹底比較!ハムと生ハムの原料、製法、熟成期間の奥深さ
ハムと生ハムは、同じ豚肉を原料としながらも、その個性は「製法」と「熟成期間」によって大きく異なります。ハムの製法は様々ですが、一般的には塩漬け後、加熱(ボイルやスモーク)されます。これにより、水分が抜け、保存性が高まります。熟成期間は比較的短く、数日から数週間程度です。
一方、生ハムは、豚肉を塩漬けにした後、低温で長期間(数ヶ月から数年)かけて乾燥・熟成させる製法が特徴です。この長い熟成期間が、肉の旨味を最大限に引き出し、独特の風味ととろけるような食感を生み出します。
このように、原料は同じでも、加熱の有無と熟成期間の長さが、両者の風味や食感の奥深さを作り出しているのです。
栄養価やカロリーは?健康志向なら知っておきたい両者の特徴
ハムと生ハムは、同じ豚肉が原料ですが、その栄養価やカロリーには違いがあります。製法などによっても違いますが、ハム(ロースハム)は100gあたり約211kcal、生ハムは100gあたり約243kcalです。同じ量で比較すると生ハムの方がカロリーが高いという事になります。
一般的に、ハム(特にロースハムやボンレスハム)は、生ハムに比べてカロリーが低い傾向にあります。これは、ハムが加熱処理されることで、脂質が分解されたり、余分な脂が落ちるためと考えられます。タンパク質も豊富に含まれています。
一方、生ハムは長期熟成によって旨味が凝縮される分、カロリーがやや高めになることがあります。しかし、良質なタンパク質が豊富で、ビタミンB1や鉄分、亜鉛などのミネラルも含まれています。ただし、製造過程で塩分が多く使われるため、ナトリウム量には注意が必要です。
健康を意識するなら、カロリーや塩分量に注目し、それぞれの栄養価の特徴を理解した上で、バランスよく食生活に取り入れることが重要です。
賢く選ぶ!ハムと生ハムの価格帯と美味しい見分け方
製造方法の違いをお伝えしましたが、熟成期間が長く作るのに手間がかかる「生ハム」の方が高く売られています。塩分も生ハムの方が多いので、料理方法を工夫して食べる量を調整しましょう。
美味しい生ハムの見分け方をご紹介しましょう。熟成期間が18~24ヶ月程度のものが食べやすいとされており、豚の後ろ足部分(ハモン)が一番美味しく、脂身とのバランスが良いとされています。
脂身は酸化していない真っ白な状態が理想ですので、生ハムの表面に白い結晶(チロシン)が確認できるものは良質な証です。
ハムと生ハムの歴史を紐解く!
ハムと生ハムの歴史は非常に古く、人類が肉を保存するために工夫を凝らしたことから始まりました。
紀元前数千年前に遡ると、冷蔵技術がない時代に肉を塩漬けにして保存する知恵が生まれ、これが現在のハムや生ハムの原型とされています。特に豚肉は保存食として重宝され、古代エジプトや中国、ローマ帝国など、世界各地で独自の製法が発展していきました。
加熱処理を行う「ハム」の製法は、長期保存と風味の向上を目指し、それぞれの地域で様々な方法が考案されました。一方、非加熱で長期熟成させる「生ハム」は、特に南ヨーロッパの乾燥した気候の中で発達し、肉の旨味を最大限に引き出す文化として根付いていきました。
日本には、これらの技術は主にヨーロッパから伝わり、明治時代以降に本格的に広まりました。以前はレストランなどでしか味わえなかった生ハムも、普通にスーパーやコンビニでも買える時代になりました。気軽にハムや生ハムの料理をご家庭で楽しめますので、少し高い生ハムを買って、お家で贅沢気分を味わっちゃいましょう!
また最近では生ハムを「生ハム原木」で買う方も増えているようです。サイズにもよりますがネットで5,000円から20,000円程度で購入が可能です。生ハム好きなら一度は原木の切り立てを味わってみて欲しいと思います。
コメント