1927年、イングランドの大富豪であったサムエル・ライダー氏(Samuel Ryder)が提唱したことから始まったのが『ライダーカップ』です。そのライダー氏の名前がこの大会名の由来です。当初は、 『イギリスVSアメリカ』の2カ国対抗戦でした。
1973年大会からは『イギリス&アイルランドVSアメリカ』になり、1979年大会から『ヨーロッパVSアメリカ』という現在の形になりました。当初から開催年は奇数年でしたが、2001年大会は同時多発テロの影響で翌年2002年に延期、その後2020年大会が新型コロナの流行で翌年2021年に延期となり、現在は奇数年の開催に戻りました。
偶数年には、『アメリカVS世界選抜』(ヨーロッパは除く)の『プレジデンツカップ』が開催されます。2025年以降の開催コースは、アメリカ開催が2033年まで決まっていて、ヨーロッパ開催は2027年のコースだけが決まっています。
そこで開催予定のゴルフ場コースの情報と2025年大会の出場選手も予想したいと思います。この2つの大会では一切賞金は出ませんが、国や地域の威信をかけた戦いで『名誉』の為に戦う大会です。
2025年ニューヨークの『ベスページ・ブラックゴルフコース』
『ベスページ・ブラックゴルフコース』は、ニューヨーク州ロングアイランドのベスページ州立公園にある公営ゴルフ場です。1936年に開場し、ベスページ州立公園管理責任者の『ジョセフ・H・バーベック』氏の設計により(同公園内のブルーおよびレッドコースもバーベックが設計)1936年に開業した歴史のあるゴルフコースです。
著名なコース設計家の『A・W・ティリングハースト』氏も助言をしたと言われています。ベスページにある5つのゴルフコース、その中で『ブラックGC』は、最も難しいコースとして知られており、その1番ティーに1980年前半に建てられた注意書き看板には『ブラックコースは極めて高難度のコースであり、高い技量を持つゴルファーだけがプレーすることを我々は勧める 』と書いてあります。
2027年アイルランドのマンスター州アデアにある『アデア・マナーゴルフクラブ』Adare Manor
アデアマナーホテル&ゴルフリゾートは、壮大な邸宅をホテルに改装した5つ星リゾートで、そこにあるゴルフ場『アデア・マナーゴルフクラブ』が2027年ライダーカップの舞台になります。 ヨーロッパのゴルフ場ですが、『アメリカンスタイル』のコースでは有名な建築家である『ロバートトレントジョーンズ』氏独特のレイアウトになっています。
それぞれのホールが長く、プレイヤーはさまざまな場面で技と力を試されるコース設計になっています。 アイリッシュオープンも開催されたことのある、素晴らしいシチュエーションのコースです。
2029年ミネソタ州チャスカの『ヘイゼルタイン・ナショナル・ゴルフクラブ』
メジャー大会が開催されるコースとしては、比較的スコアが出やすいコースの一つでが『ヘイゼルタイン・ナショナル・ゴルフクラブ』です。このコースの中で一番難しいとされているシグネチャーホールが16番のミドルホールです。
大きな池とクリークがフェアウェイサイドに続き、グリーン奥にある池にも注意しなければならない、非常に神経を使わなければならないホールです。『ヘイゼルタイン・ナショナル・ゴルフクラブ』では、2016年のライダーカップや2009年の全米プロゴルフ選手権も開催されています。
2031年&2035年の欧州開催は開催地未定(TBD)
アメリカ開催のライダーカップは、2037年大会までの開催コースは決まっていますがヨーロッパ開催のコースはまだ決まっていません。また情報があれば随時更新させて頂きます。
2033年サンフランシスコにある『オリンピック・クラブレイクコース』
『オリンピック・クラブレイクコース』は太平洋とマーセッド湖を見下ろす風光明媚な丘陵地の難コースです。このコースの発祥は1960年に作られた、アメリカ最古と言われている『サンフランシスコ・オリンピッククラブ』というアスレチッククラブが、ゴルフ競技を取り入れるにあたり、市の中心から西に約15キロの場所にあった『レイクサイドGC』を購入した事が始まりです。
その後、『ウィリー・ワトソン』氏設計によるレイクコースの18ホール、さらにオーシャンコースの18ホール、そしてクリフコース(パー3の9ホール)も造られています。そんな経緯でゴルフ場が造られた為に、メインのクラブハウスは市の中心部、ユニオンスクエア近くにあります。
2037年メリーランド州べセスダの『コングレッショナル・ゴルフクラブ・ブルーコース』
『コングレッショナルカントリークラブ』は、アメリカ合衆国メリーランド州ベセスダにあるゴルフ場です。1924年にオープンした100年の『PGAチャンピオンシップ』を含む5つのメジャー大会が開催されました。『コングレッショナルカントリークラブ』には、世界的に有名な『ブルーコース』と『ゴールドコース』2つの18ホールのゴルフコースがあります。
ブルーコースは『デベロー・エメット』氏が設計、その後『ドナルド・ロス、ロバート・トレント・ジョーンズ』氏や2011年全米オープンの前には『リース・ジョーンズ』氏などによって改修されてきました。2019年には『アンドリュー・グリーン』氏が『ブルーコース』を1924年当時のオリジナル設計に修復し、クラブの練習施設の改造にも着手しています。
まとめ
100年の歴史がある『ライダーカップ』の開催コースは、10年先まで決まっています。2031年以降のヨーロッパ開催については、まだ決まっていませんので情報が出ましたら、この記事でお伝えしようと思っています。
2025年の開催される『ライダーカップ』の出場選手予想の記事は、こちらをご覧になって下さい。
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