「ポリ」は、化学分野では「たくさんの」や「多数の」という意味を持つ接頭語で、「ポリマー(高分子)」の事です。化学繊維の名称で使われる場合、単体の分子(モノマー)が多数、鎖状に結合してできた高分子化合物を指します。
例えば、ポリエステルは「エステル」という分子が多数結合したもの、ポリウレタンは「ウレタン」という分子が多数結合したものです。
要は高分子化合物が結合した素材を使っているという意味なんですね。一番知名度の高い繊維が「ポリエステル」、ストレッチ素材や合成皮革素材としてよく使われる「ポリウレタン」、ナイロン素材の原料でもある「ポリアミド」、洋服の素材としてはあまり使用されることのない「ポリプロピレン」などがあります。
ポリエステル (Polyester)素材の特徴は?
ポリエステルは、最も広く使われている合成繊維の一つです。ペットボトルと同じポリエチレンテレフタレート(PET)という化学物質が原料です。日本で使われる合成繊維で、ナイロンやアクリルと共に代表格の素材です。
強度も高くシワになりにくいので、家庭洗濯にも適しています。水を吸わないという特徴もあるので、着用時にベタつきにくく乾燥も早いです。乾きが早い特徴から、スポーツウェアにも最適です。
綿やウールなどの他の素材とと混紡したり、交織や交撚・交編する事でお互いの素材の良いところを併せ持つ素材になります。最大のデメリットは熱の弱いという事です。選択絵表示をしっかりと見て、ポリエステルが入っている製品はアイロンの温度設定に注意しましょう。
ポリウレタン (Polyurethane)素材の特徴は?
ポリウレタンは、ゴムのような高い伸縮性を持つ繊維です。衣料品では、他の繊維と混ぜて「ストレッチ性」を出すために少量使用されるのが一般的です。カバンでも合成皮革として使われることが多いのがポリウレタンです。
ストレッチ性が高く、元の長さの5倍から7倍程度伸びますのでフィット感が求められるインナーウエアや水着、スポーツウェアに使われます。伸び伸びジーンズなどにも良く使われていますね。
他にも伸縮性の高いジャージー素材(Tシャツやパーカーなど)やニット素材の縫製にも使われます。ミシンの上糸に伸びないスパン糸、下糸にポリウレタンを使い縫われるケースが多いです。
デメリットとしては、熱や湿気、塩素、紫外線に弱く、経年劣化によって伸縮性が失われることがあります。合成皮革などは2〜3年で加水分解と言って表面が剥がれてしまいます。
ポリアミド (Polyamide)素材の特徴は?
ポリアミドは、ナイロンの原料となる合成繊維の総称です。一般的に「ポリアミド」と表記されている衣料品は、ナイロンを指すことが多いです。衣料品の組成表示も「ナイロン」になります。海外ではぽりアミドと表記されることもあるので注意しましょう。
摩擦に強く、耐久性に優れているのが特徴でポリエステル同様に吸水性が低く、乾きやすいです。また繊維自体が非常に軽いため、衣料品も軽量に仕上がります。
ナイロンの白には注意が必要で、黄変といって年月と共に黄色く変色してしまうので購入時は注意が必要です。太陽光、特に紫外線に当たると黄変が早く進んでしまいます。機能素材のアウターやストッキングなどにたくさん使われています。
ポリプロピレン (Polypropylene)素材の特徴は?
ポリプロピレンは、他の繊維と比べると衣料品への使用は限定的です。繊維の中で最も軽く、水に浮くというユニークな特性を持っています。水分を全く吸収しないという特徴があるので、繊維が水分を吸って重くなるという事がありません。
速乾性が非常に高く、汗をかいてもすぐに乾きます。これを「汗冷え防止効果」と言い、気化熱による対応低下を防ぎますので登山用品には最適な素材と言えるでしょう。
水分を全く吸収しない(疎水性が高い)ため、繊維が水分で重くなることがありません。
速乾性が極めて高い: 濡れてもすぐに水分を外に放出し、乾燥が非常に速いです。
汗冷え防止: 汗をかいても繊維が水分を保持しないため、かいた汗を肌から速やかに遠ざけ、気化熱による体温低下(汗冷え)を防ぐ効果があります。この特性から、登山やウィンタースポーツなどの機能性インナーウェアに最適です。
他にもキュプラやアセテートなどの素材もありますが、また別の記事でご紹介します。天然素材や本革の種類なども、記事が出来次第すぐにブログにアップします。

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