『こしあん』と『つぶあん』、その名の通りあずきの粒を残したものが『つぶあん』で粒を漉し器でこして粒の食感を無くしたものが『こしあん』です。どちらが好きかは、みなさんそれぞれの好みですが、この2つの『あん』の違いをカロリーや栄養価などの観点からもお伝えしていこうと思います。
まずは2つの『あん』の違いを表にまとめてみました。
項目 |
こしあん |
つぶあん |
作り方 |
小豆を煮て裏ごしして皮を取り除き、砂糖を加えて練る |
小豆を煮て皮ごと潰す |
食感 |
滑らかで口溶けが良い |
粒が残っていて、ザクザクとした食感がある |
味 |
甘さ控えめで、小豆の風味が上品 |
甘みが強く、小豆の風味がしっかりしている |
カロリー |
やや低い |
やや高い |
栄養価 |
食物繊維が豊富 |
食物繊維、ビタミンB群、鉄分が豊富 |
用途 |
和菓子全般(ようかん、最中、まんじゅうなど) |
どら焼き、たい焼き、お汁粉など |
その他 |
粒あんよりも滑らかで食べやすい |
粒あんの方が食べごたえがある |
『こしあん』と『つぶあん』それぞれの特徴は?
- こしあんは、なめらかな口当たりと上品な甘さが特徴です。和菓子全般によく使われています。
- つぶあんは、小豆の粒が残った食感が特徴です。しっかりとした甘みがあり、食べごたえがあります。
『こしあん』と『つぶあん』どちらを選ぶべき?
- なめらかな口当たりと上品な甘さが好きな人はこしあん
- 小豆の粒が残った食感としっかりとした甘さが好きな人はつぶあん
こればかりは、人それぞれのお好みになりますので、その時の気分によって選びましょう。
カロリーはどちらが多い?
同じ量の砂糖を使って同じ重さの場合、つぶあんは100グラムで『239キロカロリー』でこしあんは100グラムで『255キロカロリー』で、ほんのわずかにこしあんの方が高いという結果でした。 カロリーの違いは、つぶあんにある皮があるかないかだったのです。つぶあんの皮のカロリー分が違うという事です。
栄養価はどちらが高い?
つぶあんは小豆をそのまま使用しているので、小豆の皮に含まれているサポニンやポリフェノールの量が、こしあんよりもつぶあんの方が多くなります。 サポニンやポリフェノールは抗酸化作用があり、血液中のコレステロールや脂質を酸化から守りますので栄養価という事であれば、『つぶあん』に軍配が上がります。
『こしあん』と『つぶあん』を使用するメニューは?
こしあんは、小豆を裏ごしして皮を取り除いたなめらかなあんこです。上品な甘さがあり、口当たりが滑らかいため、和菓子によく使われます。あんこそのものの味が楽しめますので、和菓子の生地との一体感が楽しめる『あんこ』です。
- 最中(もなか)
- ようかん
- 練り切り
- みたらし団子
- おしるこ
- たい焼き
- どら焼き
つぶあんは、小豆を煮つぶしたままこしにせず、粒を残したあんこです。豆の皮の香ばしさや食感を活かすことができ、以下のような和菓子によく使われます。食べ応えのある食感が欲しい場合や豆の香ばしさを楽しみたい食べ物にうってつけです。
- 大福
- おはぎ
- ぼたもち
- 栗きんとん
- ういろう
- あんパン
- ぜんざい
このように、こしあんとつぶあんはそれぞれ違った特徴を持っているため、使う食べ物によって使い分けることが大切です。最近は、あんぱんでも和菓子でも両方売られていることも多く、お好みに併せて選べるようになってきています。
季節を感じられるあんもあります。春は桜あん、秋は栗あん、冬は抹茶あんといったように、季節の食材を使ったあんこを選ぶのも良いでしょう。
また一緒に食べる相手の好みやTPOに合わせて選ぶ事も大事ですね。ぜひ、こしあんとつぶあんを使い分けて、色々な和菓子やあんこを使ったメニューを楽しんでください。甘いもの好きにはたまらないあんこ情報をお伝えしました。
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