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イギリスとイングランド代表が違うのはなぜ?スポーツ競技ごとに解説!

スポーツ

イギリスとイングランド、この2つの言葉は、特にスポーツのニュースを見ていると頻繁に耳にする言葉です。しかし、一体何が違うのか、ごちゃごちゃになってしまう方も多いのではないでしょうか?

実は、この2つの言葉は厳密に言うと異なる意味を持っているのです。今回は、イギリスとイングランドの違い、そしてスポーツ界におけるそれぞれの扱いについて詳しく解説していきます。

イギリス<United Kingdom> とは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという4つの構成国からなる『連合王国』のことです。正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」と言います。

一方、『イングランド』 は、その連合王国を構成する国のひとつであり、イギリスの中で最も人口が多く、歴史的に最も影響力のある地域です。

スポーツ界におけるイギリスとイングランドの扱い

では、なぜスポーツのニュースなどで、イギリスとイングランドが混同して使われてしまうのでしょうか?それは、スポーツの種類や大会によって、それぞれの扱い方が異なるからです。

<オリンピック>

イギリス全体で一つのオリンピック委員会を作りIOCに加入しているため、オリンピックではイギリスが1つの国となっています。ただしサッカー競技に関しては各構成国が独自のオリンピック委員会を持っているため、オリンピックではイギリスチームではなく、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドとして出場します。以前『ロンドンオリンピック』では、イギリス代表のサッカーチームで出演することを模索しましたが、民族間の問題もあり4つの地域全てからの選手召集は、果たせませんでした。

<サッカー>

FIFAのルール上、『1カ国1代表』が基本ですので、なぜ各地域ごとの代表が出ているのか?疑問に思われると思います。その理由は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各4サッカー協会の設立が、国際サッカー連盟<FIFA>設立前だったということで、別々に認められています。

<ラグビー>

サッカー競技同様の理由で、イギリスはそもそもひとつの国ではなく連合体ですから、それぞれに各地域のラグビー協会が設立されており、その協会ごとに大会に出場しています。ただし、ラグビーでは「北アイルランド」と「アイルランド」が1つのチーム「アイルランド代表」として、ラグビーW杯に出場しています。

ほかの国は1チームしか出場できないが、4チームも出場できるなんて、なんだか得しているようにも感じられますが、実際は優秀な選手がそれぞれのチームに分散されてしまうため、戦力としてはダウンしてしまうという側面もあります。

このように、スポーツの種類や大会によって、イギリスとイングランドの扱いが大きく変わってくるのです。

なぜこのような違いが生まれるのか?

では、なぜこのような違いが生まれるのでしょうか?それは、歴史的な背景や各国のアイデンティティ、そして国際的なスポーツ団体のルールなどが複雑に絡み合っているからです。

イギリスの各構成国はそれぞれ独自のスポーツ文化と歴史を持ち、強いアイデンティティを持っています。そのため、国際的な舞台では、それぞれの国の代表チームとして参加したいという願望が強いのです。

また各構成国のサッカー協会のように、世界の協会ができる前から設立されていたのであれば、止むを得ない事なのかもわかりません。

イギリスの国旗ユニオンジャックは3つの地域のミックス!

イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドは、元々別々の国家で別々の国旗がありました。イングランドは白ベースに赤の十字、スコットランドは青ベースに白いバツ、アイルランドが白ベースに赤いバツで、この3つのデザインが1つになったのが『ユニオンジャック』です。

ウェールズの国旗が何故入っていないのか?という疑問が湧きますが、これは1282年時点で、ウェールズはイングランドに占領されていたという事と、ウェールズの旗はデザインが複雑で凝っている為、ユニオンジャックに反映しづらかった事などがその理由です。

他にもオーストラリアやニュージーランドなどユニオンジャクを国旗に取り入れている国も、変更を余儀無くされる事への配慮も含まれているようです。

国旗の赤い斜線の位置が左右と上下の両方で対象となる位置になっていないのは何故でしょうか?これはスコットランドとアイルランドを平等に配置しようと配慮した結果このようなデザインになったそうです。

白地に赤線が入るとアイルランドを意味する赤線が目立ってしまうため、『カウンターチェンジ』という技法を使い、赤斜線を反時計回りにずらし、スコットランドとアイルランドに優劣がない事を表しています。

それぞれの国を誇りに思い大切にする人が多いイギリス(英国)では、自らを「English(イングランド人)」「Welsh(ウェールズ人)」や「Scottish(スコットランド人)」「Irish(アイルランド人)」と考える方がとても多いようです。

北アイルランド

まとめ

イギリスとイングランドは、一見すると同じように思われがちですが、厳密には異なる意味を持つ言葉です。スポーツのニュースを見る際には、どの国の代表チームが参加しているのか、しっかりと確認することが重要です。

今回の記事では、イギリスとイングランドの違い、そしてスポーツ界におけるそれぞれの扱いについて解説しました。この知識を活かして、今後のスポーツ観戦をより深く楽しんでいただければ幸いです。

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